毎年この時期、国立競技場で行われているちょっと変わったマラソン大会があります。それがこの青山ラブカップルランニング。
子宮頸がんの予防キャンペーンを核とし、結婚式場をスポンサーにしてカップルでの熱々ぶりをアピールしたり、婚活合コンならぬ合ランを目的としているイベントです。
色物大好きランニング夫婦としてはこれを見逃すはずありません。
前部で部門は4つあり、僕らはもちろんカップルで走る「カップルラン」への参加です。これに東京マラソン以来使う機会のなかったブライドアッセンブルで挑みました。
この大会の魅力としては、勝敗と無関係に抽選で20組以上に当たる豪華商品(ダイヤモンドネックレスやディナーチケットなど!)はもちろん、普通の大会と違って幸せムードに満ちているところにあります。
カップルランでは互いに励ましほかのカップルに声を掛け合う姿があちこちで見受けられ、親子連れのひよこランでは小さな子供たちのかわいい走りをみんなで応援します。
そして婚活駅伝では男女知らない相手同士でチームを組み、クイズとリレーを交えたレースで親交を深めます。
最初から新しいパートナーに出会おうという目的を前面に押し出して励めるために、下心から滲み出すいやらしさが一切ありません。
もう堂々としたもので、みんなニコニコニヤニヤ。今回誘った独身男性ラン仲間2名も、普段決して見せないような楽しそーな表情で走ってました。
更に今年からは更に普通の駅伝部門も設立され、こちらは普通に順位が競われています。
昨年までは基本的には勝敗や記録についての賞与は一切なかったのですが、婚活も含めて駅伝に関しては1位が表彰対象になりました。
その部門の参加者に見覚えのある人たちが…。
キャサリンずのみなさんです。
この方々、最初に会ったときには全員普通のランナーだったのですが、ある時期からこの格好でしかお目にかかれなくなりました。
一体彼らに何があったのでしょうか…。(人のことは言えませんが)
さて、カップルランは4.9kmか8kmのどちらかのコースで行われます。僕らは8kmに参加。幸い曇りぞれで気温が低かったため、思ったよりは衣装による暑さダメージは少なかったです。
外苑南半周と競技場を何度か回るコース上には「おんぶゾーン」「二人三脚ゾーン」「手つなぎゾーン」が用意され、ここで仲良しぶりをアピールし、それを競います。
前半ではみんなぎこちなく指示に従っていたものの、後半はもう風紀が乱れに乱れ、キスするカップルもいればチークダンスを踊りながら走るカップルもおり、道路を行き来する普通の人々も目を丸くしていました。
カップルランは別に恋人同士に限定されるものではなく、中にはお子さんをベビーカーにのせて走るカップルや、父娘で走っているカップルも。
後者についてはお父さんが若いのと中学二年の娘さんが大人っぽいので、最初は普通のカップルだと疑いませんでした、
そんな楽しく幸せそうな雰囲気の中、険悪になっているカップルが数組いたことも付記しておきます。
男性と女性が全く別の場所を一人ずつで走っているとか、歩きながら罵り合ってるとか…。
何が二人の間にあったのかは(経験上)容易に想像つきます。
二人で走ることは相手を気遣いペースを合わせること。人生と同じです。だからこそこ部門には順位設定がないのですよ。
彼らには仲直りのうえ来年もう一度一緒に参加されることを祈ってます。僕らのように。
というわけで、御姫様抱っこでゴールを決め、大会趣旨を理解したうえでたっぷり楽しんだ僕ら二人、見事部門賞をいただきました!
この部門には順位がないので優勝と同義でしょう。うん、そう決めた!
婚活駅伝のほうでは記名投票のマッチングにより、なんと10組ものカップルが成立!
きっと来年もこの大会に出場することでしょう。
ほんとに最後まで(ほぼ)幸せいっぱいの一日で、マラソン大会というよりもお祭りみたいでした。
ストイックに速さを求めることも素晴らしいですが、たまにはこんな大会への参加はいかがでしょうか?
唯一残念だったのは、誘った二人の独身男性ランナーがカップル成立せず、反省会を開くため二人で新宿の街に消えて行ったことです。