あのシリアスでハードな富士登山競走の翌日、疲労も抜けきらないまま早朝起床をして、またもや走るために僕は湘南の海岸に向かいました。こんな格好で。
今回参加したこの人間塩出し昆布マラソンはイロモノレースの極み。
青山カップルランと同じく速さは一切評価されません。
じゃあ何が評価の対象になるのかというと、それは体重。
スタート前の体重とゴール後の体重を計測し、どれだけ差分が出たのかを競うのです。
つまり、かいた汗の量と消費したカロリーの物理的な消失量を昆布のダシに見立てるという、あまりにも
このため、前夜の夕食から間違いだらけのカーボローディングをたっぷりと行い、その生理的排出をぎりぎりまで遅らせて計測終了と同時に後にトイレの飛び込むというボクサーのそれとは逆をいく変態的調整のもとチャレンジすることが勝利の秘訣であり、普段から健全すぎて我慢しがたいお通じのある僕は、大人の判断のもとこの順位争いは最初から放棄しました。
実行したら社会的に大事なものまでなくしてしまいかねないので。
集まったのはいつもの「月まで走ろう会」のメンツで、会場についてもペットボトルの水をドムドム喉に流し込んでウェイトアップしていました。
驚くべきことに昨日富士登山競走で山頂コースをクリアしたメンツも顔を並べている有様。今日は一日睡眠休息しててもいいくらいなのに、何が彼らをここまで駆り立てるのか。
なお、この大会はNPO法人が運営実行しているため、大会本部が海の家という特殊な形態で、ボランティアのおじさんやおばさんのたどたどしい手続きのもとゆるーく進行します。
参加賞はトマトときゅうりでした。
受け付けは遅くなるほど炎天下での行列が長くなるので早めに来て済ませておくのがいいでしょう。
開会式が体操やストレッチにとどまらず地元ダンスグループのデモなど40分ほど続いたことには少々げんなりしてしまいましたが、それもご愛嬌。
コースは5kmと10km。
前述の主旨から長く走ってたくさんの汗をかくため、本気の人は10kmを選ぶことが多いようです。
しかしゴール近くでコースを往復する参加者がいたりするのであまり距離には意味がないと思われます。
僕はスケキヨ・アッセンブル(トロピカルver)での10kmの参加。
スケキヨではこれまで最長5kmしか経験していないので、このレースこそこの格好での10kmデビューにふさわしいという選択です。
「そんな恰好で死んじゃわない?」と割と多くの方に心配していただきましたが、実際は白いマスクが直射日光を防ぐため、給水さえしっかりしてれば大したことありませんでした。
レース内容も5分/kmの、のんびりペースで走ったので、目立った感想も写真もなし。
強いて言えばコスプレ参加者では1位だったことくらいでしょうか。順位関係ないけど。
いろんな人に声援だけでなく嬌声や悲鳴をかけてもらったり、双子芸人のザ・たっちーに取材を受けたりと、実に楽しく過ごさせていただきました。
(放送は9/23のNHK「ラン×スマ」です)
まあ実際このレースは「月まで走ろう会」において、走った後に海水浴を楽しむという恒例イベントなので、順位はそれほど重要ではありません。
9kgほど減らした人がいたようですが、結局表彰式にも出ずに、レンタルしたビールサーバーでしこたまビールを流し込みながら、スイカ割りや砂遊びに興じていたことのほうが記憶には鮮やかに残っています。
僕はこの後打ち合わせが入っていたため半ばでで辞去させていただきましたが、来年もシリアスさとゆるさを併せ持った仲間たちと一緒にこの大会を楽しめることを願っています。
あと、ここまでで僕の素顔が写ってる写真が一枚もないことに今気づきました。