2012/08/21


 ハッシュ仲間でベアフットラン仲間で北千住仲間の整体師であるアディオカイロプラクティックの坂本さんが「オフィスでワラーチ作るから来ない?」と声をかけてくれました。

ワラーチとは、ベアフットランブームのもととなった走る民族ことタラウマラ族が愛用している履物のことです。
裸足ランナーとしてはいずれ手に入れたい(作りたい)マストアイテムだったので、さっそくお言葉に甘えることとなりました。

作り方は非常にシンプル。
何しろ南米の奥地で原始的な生活を送る民族の消耗品ですから覚えてしまえば30分程度で出来上がります。
ただし、原始的であるがゆえに「これ」といった定型がないので、坂本さんは何度も履いては作ってはを繰り返して、しっくりくる材質、紐穴の位置、結び方を今もまだ探究しているそうです。





その基本的なレシピは以下の通り。

材料:
Vibramのゴム板 (渋谷東急ハンズなどで購入可能)
紐 (1cm幅・160cm長程度のナイロン製)

工具:
A4のコピー紙
マジック
ごっついハサミ
穴あけポンチ
ゴムハンマー
四角い刃の付いたナイフ
5mm程度の穴のワッシャー
ライター

制作手順:

1)型取り
紙に片足をおいて周囲をマジックでなぞり足型をとります。
このとき親指のまたと、内外くるぶしの前根本の3か所に印をつけます。これはあとで紐穴を空ける目安になります。


2)土台を切り抜く
型紙に沿ってゴムの板にチャコペンなどで輪郭をとり、はさみで切ります。
今回はVibramの巨大な板(渋谷東急ハンズなどで購入可能)から切りぬきましたが、巨大な工具と思しきハサミを使用。
ゴムや油ですぐ切れ味が悪くなるのでウェットティッシュも必須です。








3)穴をあける
切り抜いた土台に再び型紙を重ね、先ほどの親指のまたと、くるぶしの印をもとに左右の穴をあけます。
指のまたはそのままポンチで一つ穴をあければいいのですが、くるぶしは内外で位置の取り方が違うので注意。それぞれ外周より7mmほど内側に空けます。
外は印の5mm~7mm前に一つ、そしてそこから1cmほど前にもう一つ。
内は印のほぼ真横に一つ、そしてやはり1cm先にもう一つ。
くるぶし側はこの二つの穴をナイフで抜き、縦長の穴を空けます。



4)紐を通す
まず、ナイロンの紐の両端をライターで炙ってほつれないように溶かします。
片端に結び目を作り、これをワッシャーに通してから指またの穴に裏側から通します。ワッシャーはもっとも負荷のかかる指また部の保護のため。
このとき紐を細く丸めて穴に通すのですが、その山が指のまた側に来ないと痛いので注意。









基本的にはこれで完成。


問題は結び方です。
結び方に「これ」という方法はないらしいのですが、走っても足から離れないような工夫が必要です。
僕もまだうまくできないのですが、口頭で言うと、指また>外側の穴>踵>内側の穴>足の甲で交差し、来た手順を戻って再び外側から足の甲へ交差して結ぶ、というところです。帰りの紐は穴を通せないので穴を通っている二本を巻いて戻るようにすると、紐がずれません。


自分で書いてても、こりゃわかりにくい、と思いますね。すみません。
「ワラーチ 紐」などで検索をかけると詳しく書いたサイトがいくつか出てくるのでそちらも参考に。

出来上がったものは結構いびつで手順が簡単だっただけに荒削りなものですが、なにやら夏休みの宿題に工作してるみたいで楽しかったです。
鉛筆で紙以外に線引いて切り取るなんてなかなかやりませんしね。

実際に軽く走ってみた感じ、草履なのに足から離れないのが不思議です。
裸足なのに裸足じゃないというか。本当に最小限の足履きです。
ナイロン紐では僕の足にはかなり痛いので、近いうちに革紐に変えてカスタマイズしていきたいと思います。

気持ちだけでもタラウマラ族になれた夏休みでした。